chair2

望遠鏡を改造する

望遠鏡の接眼部を一定の位置におく為の工夫．

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案1）山崎式

　ニュートン式反射の接眼部を経緯台の高度軸と一致させると，高さが不動となる．　
yamazaki
　短焦点で小型のコメットシーカーに実用例がある．
　
　カウンタウエイトが必要で，水平回転による接眼部の水平移動は残る．
　
　接眼部を高度軸に近づけるだけでも上下の高度差を少なくする効果はあり．

案2）ナスミス式　（NASMYTH　TYPE)
　
　カセグレン式の副鏡からの戻り光を平面鏡で直角に折り曲げ，これを経緯台の高度軸と一致させると，高さが不動となる．
nasmyth

　
　3枚鏡のため，裏像となる欠点がある．また，架台中心に人が回る必要はある．

案３）クーデー式　（COUDE　TYPE)

　鏡を数枚使い，光軸を赤道儀の極軸の中に導く形式で，様々な変種がある．
coude1 coude2
クーデー式　例　１　　　　　　　　　例　２

　望遠鏡をどこに向けても接眼部が完全に不動になる利点がある．
　　
　見ているところが分からなくなるので,ファインダーを可動鏡筒の方につけて狙いをつけるか，ナビゲーションを付ける必要がある．
　
　長大な光路長を稼ぐために，リレーレンズを入れる場合が多いようだ．

　光学系が部分的に可動するので，光軸の狂いを防ぐには高い工作精度がいりそうだ．

　ニュートン反射でこれを実現した「例１」をスプリングフィールド式(Spring field type)とも呼ぶようだ．
　（以上は横尾さん，ssatoさん，いそたさん他）

案４）マーチン式　（MARTIN　TYPE)
　
　マーチン式反射望遠鏡とし，光軸を経緯台の高度軸と一致させると，山崎式と同様に接眼部の高さが一定となる．

　この実用例は飯能天文同好会のHPで見ることが出来る．
　
　副鏡が巨大で高価になるのが難点と言われる．（ちなみに私の失敗談はここ）
（望遠鏡を作ってみよう掲示板参加者の皆さん）

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