No.19 瀬田和明さん作

口径4cm 屈折式望遠鏡

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 天体望遠鏡自作キットとして名高い「コルキット」の「スピカ」は天文雑誌でも評価が高く,ぜひ一度試してみたいと思っていました.

 しかしキットでは,24.5mm径の小さなアイピースしか使えないことが不満でした.

 そこで,「スピカ」の対物レンズだけを購入し,塩ビ管を組み立てて,アメリカンサイズと2インチサイズのアイピースを使える望遠鏡に仕立てました.

4cmF10.5口径 4cm自作望遠鏡
 鏡筒の主要部分は前回の5cmマルチモード望遠鏡の鏡筒を流用しました.

 接眼部は「コプティック星座館」で手に入れた,ボーグのターレット接眼部後部の部品を使っています.
 接眼に流用した部品
 鏡筒が対物部より太く,ややスマートさに欠けますが,鏡筒が太いのでコントラスト向上に役立っているようです.

 鏡筒,接眼筒,フードの内部には黒のラシャ紙がはってあり,鏡筒と接眼筒内部には遮光板が入れてあります.

 アイピースはボーグのアイピースを使っています.

ボーグ接眼鏡
 2インチのH-50を使って対象を導入した後,アメリカンサイズのSWK-22,WO-13.5,2.2×バローに交換します.

 H-50を使うと約8倍となりますので,ファインダーは不要です.

 二重星を見てみました.
 

白鳥座 アルビレオ SWK-22(約20倍)で分離
こと座ζ SWK-22(約20倍)で分離
こと座β WO-13.5(約31倍)で分離
こと座ε ε1とε2はわかるが,それ以上は無理
いるか座γ SWK-22+2.2倍バロー(約42倍)で分離

 このように、「アルビレオ」だけでなく,いるか座γも分離することができました.

 「スピカ」のレンズは,なかなか優秀な性能を持っているようです.

(2001.10.1)

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