「ホームページは自分の関心事に的を絞れ」と，どの教科書にも書いてあるので。
　
実際に自分は、

・工作が嫌いではない

・自作した望遠鏡で見た方が面白いと思っている

・望遠鏡を何台か作ったことがある

　そんな訳で私の粗末な作品がこのページの「博物館」や「展示室」に並んでいます．

　でも，それを見ていて思うのは，大した知識や技術をもってるわけでもなく，「自作」をテーマに書く資格があったのだろうか？ということです．

　とはいえ，これだけインターネットが普及しても「自作」のページは増えませんから，自作派は「人材不足」なんですね．．．このまま自作派は滅び行くのか？
　
　しかしここでちょっと嬉しいニュースです．

　望遠鏡や双眼鏡の老舗として知られる「(株)ミザール」が自作用部品の販売を始めたのです．

　さっそく，カタログを取り寄せ，ラインナップを見ると，望遠鏡や双眼鏡のレンズや部品が安く並んでいて，一昔前の自作部品会社を彷彿とさせます．
　
（データベースにその一部を載せてあります）

　すっかり子供に戻った気分で次の3点を購入しました．

　口径８ｃｍ焦点距離380mmアクロマートレンズ　￥１５００
　
　口径３ｃｍ焦点距離120mmアクロマートレンズ　￥５００
　
　ｆ＝２０ｍｍ接眼鏡　￥800
　
８ｃｍレンズ
　
　普通は1万円近くするものですが，たったの1500円で，すぐに売り切れたようです．
　
　コートムラや些細なキズではねられたものです．でも実害はほとんど無いでしょう．
　
　バルサムで貼る前なので，2枚のレンズが分離しています．
　
　とりあえずアルミ箔を切って作ったスペーサーを凹レンズの３ヶ所に入れます．

　その上に凸レンズを載せ，蛍光灯の下で見える虹色の模様（ニュートンリング）がレンズの真中付近に来るような位置で張り合わせました．（周囲をテープで固定するのです）

　
　双眼鏡用のレンズはプリズムを入れた状態で収差が最小になるように設計されているので，単体で使う場合はレンズの間隔をいろいろ変えたほうが良い結果が出るのかも知れません．
　
　でも，うるさいことを言わなければ，これで十分と思います．超小型のRFTを作ろうと模索しています．

３ｃｍレンズ
　
　これはバルサムで貼り合せ済みです．これはファインダー用にでも使うつもりです．
　
f=20mm　接眼鏡

　これは安価な入門機によく付属するもので，興味本位で購入しました．

　マニアが目もくれない最安価の接眼鏡とは　いかなる物か，この目で見たかったからです．
　　
　レンズ以外は全部プラスチック製で，分解は不可能ですが，レンズの反射光から「ハイゲンスもどき」なのが分かります．

　「もどき」な理由は，レンズが両凸レンズだからです．（ハイゲンスは平凸レンズ）

　きっと，この方が安くなるんでしょうね．
　
　みかけ視界は35度くらいですし，本物のハイゲンスにくらべ，明らかに収差が大きいです．
　
　でも，安価な入門機用の接眼鏡に目くじらを立ててもなあ．

　むしろ，小遣いが限られた「子供たちの味方」と考えたいですね．

応援したいミザールの自作部品販売
　
　実際に注文してみて，メーカーの対応も良く，めちゃ安ですし，物も自作用として使えることが分かりました．

　自作部品の販売は，大変だと聞きます．（全然，儲からないらしい）

　でもこうして自作派を育ててくれれば，天文人口の裾野もきっと広がって行くはずです．